「わからない」と「やってみる」のあいだ

いろんなプロジェクトに関わっていると「先が見えない」という場面に直面する時がある。そういう時は、実験でもユーザーテストでもミーティングでも、何はともあれ「やってみる」ことが大事。やると決めたら「いつやるかを決める」のも大事。

でも、そこで「じゃああとはその時に」とならないように。
「やってみないとわからない」
「上手くいくか不安」
をそのままにして「やってみる」に臨もうとしていないか。

「やってみないとわからない」はその通りだとして、具体的に何がわからないのか?やってみて何がわかるといいのか?

「上手くいくか不安」だとしたら、どうして不安なのか?
「上手くいく」想像ができているか?
「上手くいかない」としたらどういう状況がありえるか?
「上手くいく/いかない」を決める不確定要素は何か?

「わからない」から「やってみる」までのあいだに、想像する、調べる、洗い出す、手を動かす、、
手詰まりのようでも、「わからない」の解像度を上げるためにできることは実はかなりある。不確定要素だと思ったことが実は確定できることも結構ある。

ただし。

試作検証もユーザーテストもミーティングも、事前準備したことを確かめるだけが目的ではない。「やってみる」時は、あくまで想定外のセレンディピティを受け入れるオープンなマインドで臨むべし。

そこまでやってきたことをサンクコストと捉えず、常にいまそこからのベストを考える。
仮説のバイアスや先入観を捨てて、ありのままを見る。
小さいけど大事なインサイトやクリエイティブジャンプやアブダクションの瞬間を見逃さないように。

「やってみる」をただの確認じゃなくて創造的なものにしたいなら、それまでにできることはやりきって、考えられることは考えてきって、でもあくまで、フレッシュでニュートラルでフラットなマインドで「やってみる」のが大事。