中2の息子が夏休みの調べ学習で、最近ハマっているVRChatについて書いていて、これがなかなか面白かった。
まず、VRChatとはいわゆるメタバースと呼ばれるものの「老舗」の一つだが最近ユーザーが急増して人気になっているらしい。その特徴は、(息子の説明を要約すると、、)
一言で言えば「VR空間になったSNS」。ユーザーが自分でアバターやワールドを作成・カスタマイズ可能。これにより自由度が非常に高い。
ユーザーが制作した映像作品が増加中で、日本国内でもVRChatを利用したクリエイターが活躍。
ユーザー主催のイベントが頻繁に開催され、日常的に楽しむことができる。
実際に会っているかのような没入感があり、多くのユーザーが世界中から集まって交流している。異文化コミュニケーションが活発。
ということらしい。息子も実際に自分でUnityでアバターをつくったり、イベントに参加して友達ができたり、英語もVRChatで身につけ始めている。(ちなみに昨日は日本語が上手なインドネシア人と友達になったらしい。)
さて、ここからが分析パートなのだが、実は息子の最近の愛読書が『嫌われる勇気』(アドラー心理学について書かれた世界的ベストセラー)らしく、図書館で何回も借りてきて、なぜVRChatが人気なのかをアドラー心理学の視点で分析していた。
VRchatと最もかかわる概念。それは共同体感覚です。他者を仲間だとみなし、そこに「自分の居場所がある」と感じられること。それが共同体感覚です。そしてこの感覚は、幸福な対人関係の在り方を変える最も重要な指標であるとアドラーは言います。この感覚こそ人が集まる要因です。(中略)メタバースという非日常的な空間でありながらも、共同体感覚をユーザーが作れる空間を提供しているのがVRChatだということがわかりました。
さらに、ChatGPTにアドラーとVRChatについて聞いてみたようで、
「ワールド作成やイベント企画など、VRchat内での貢献活動は、自分の能力や存在意義を実感する機会となります。アドラー心理学では、貢献感は幸福感に繋がる重要な要素だとされています。VRchatは、現実世界での役割や立場にとらわれず、自分の得意分野や興味を生かして貢献できる場を提供されています。また、VRchat内での活動を通じて得られる成功体験は、自己効力感を高め、さらなる挑戦意欲を刺激するでしょう。」
というChatGPTの回答が引用してあり、
何が言いたいかと言うと、現実よりも圧倒的に共同体感覚を感じやすいと言う事です。現実世界での役割や立場にとらわれず、誰もが上下ではない横の関係でつながる環境は、皆が望んでいるものです。そしてつながる人々に自分の内面にある創造力をアバターやワールド制作を通して表現することができます。
とまとめていた。なるほど。。
もちろん、全体の文章は冗長な部分や中学生らしい言い回しもあって国語の先生に直されたりしていたようだが、VRChatとアドラーを結びつけようという発想が面白いし、ChatGPTの回答もちゃんと「引用」してる。
というか『嫌われる勇気』、ベストセラーだしなんとなく内容も知った気になってたけど、俄然興味が出てきたのでちゃんと読んでみることにする。